人間が意思決定ができないことを原因として動かなくなることがあまりない。
これ,動きの定義にもよるけど。
社会的に意味のある動き,と定義すればあり得るのかも知らん。
法人は意思決定ができず,
動けなくなることがあるらしい。
これは最近,相談を受ける問題。
会社のデッドロックという。
2人が議決権を50%ずつ保有する会社で,
意見が対立する場合が典型例
他に拒否権付種類株式の株主が常に拒否権を発動する場合にも生じる。
それと会社の全株保有株主が突然死して相続人がいない場合。
全株保有株主突然死事案は実際にあった。
会社内部の膠着状態は、大株主が認知症になった場合にも生じる。
案外,身近で起きる問題である。
株式会社の場合,株主総会の決議は過半数でとる(会社法309条1項)。
過半数だから50%超の決議が必要で,
50%ちょうどだと決議ができないわけだな。
・・で,何も決議ができない状態に陥る。
役員の選任も過半数で決議
会社の買収とか経営権の取得は役員の選解任が自由にできる状態を指す。
取締役を選任して業務執行をさせる状態だからな。
買収や経営権の取得は過半数(例えば持株比率51%)を目指すことになる。
さて,会社のデッドロック
最近たまに聞く問題。
100%保有株主が死んで2人が相続した場合に簡単に生じる。
100%保有株主が代表取締役というのはよくある。
さらに相続人2人の仲が悪いことも結構ある。
→相続人が2派にわかれて50%ずつ保有,というのもありそう。
仲が良くも悪くもなかったが,
相続した株式と会社を巡って対立し,仲が悪くなることもよくある。
実はここ1年で何件か相談を受けた。
すでに生じたデッドロックの打開と将来生じる可能性があるデッドロック
問題は,デッドロックの処理だ。
タイムリーな話題のようで,結構議論されている。
もともとは合弁会社のデッドロック対策で発展した分野らしい。