月: 2021年8月

事務所と業務内容の紹介

今更ですが,事務所の紹介をしようと思います。
事務所名は,陣内法律事務所です。読み方は,『ジンノウチ』。

弁護士は,大阪弁護士会の陣内優一です。
開業は令和3年7月1日です。
場所は大阪の西天満です。
場所がどうしてもわからなければ駅まで迎えに行きますので,
その旨お伝えください。
事務所には個室の相談室と書庫,会議室があります。
追って紹介しますが,私は書庫が気に入っております。
書籍類も整えていきますので,調べものをしたい人は言ってください。

業務内容は,法律業務全般です。
詳しくはお尋ねください。
追って詳しく説明します。
法的な話だけで解決する場合もあるでしょう。
弁護士が介入し交渉したり,裁判所を入れた話し合いで解決することもあると思います。
まずは話をして問題点を考えましょう。
関係がないと思うことでも話してください。
関係がないと思うことが問題解決の糸口ということもあります。
私には守秘義務がありますので,安心してください。基本,苦言は呈しません。
少年事件以外で説教めいた訓戒を吐くこともないと思います。
その上で
私から最善の提案をさせていただきます。

方針だけ言いましたが,
私は,依頼者の状況を現在よりよくしたいと考えています。
紛争解決に向けて知恵を絞っていきましょう。あと,利益の最大化も。
当たり前ですが,
それと依頼者の決断を全力で応援することを大事にしたいと考えております。

ブログは情報発信のために書いております。
現在の読者は,弁護士を含めて,私と実際に会ったことがある人がほとんどでしょう。
不快な物言いを含む場合もありますが,大目に見てください。

ところでブログのタイトルである,瑞穂の国の~。
日本の美しさをあらわす良い言葉です。
私自身が田舎の出身ということもあって,
田畑が身近にある,土のにおいがする暮らしが懐かしい。
いわば望郷です。
金色に輝く稲立毛♪

ここで一句読めればよいのですが,心をあらわす言葉が出てきません。

未来は思っているより明るいですよ。
やけを起こさずに解決していきましょう。

たわわに実る稲穂

家裁近くのトルコライス

裁判所に行って,
警察署に行って,
拘置所に行って,
駅の本屋で立ち読みして,
電車で寝る,と。
そう。弁護士は仕事でどっか行くことが多い。
最近は若干,様変わりしてるみたいだけど。

で,せっかくだから昼ご飯でも食べる。
孤独のグルメに出てくる松重豊さんみたいなスタイル。
これに憧れている弁護士は結構,多い(に決まってる。)。

家裁の離婚調停で,
仲良かった時の晩御飯の話をして,
空腹になって,
トルコライス食べながら依頼者と反省会をする。

神戸トルコライス

このB級感,なんとも言えん。
家裁に通うようになって,
私はトルコライスの山を崩す贅沢を覚えたのだ。

「人と食事するとおいしいっすね。」

依頼者の言葉はこころなしか寂寥を帯びていたな。
そう。裁判所では確かに何かが始まり,何かが終わるんだよ。
人生の場面が万華鏡のように広がってな。
一顆の破片が結びついては離れる。その繰り返しだ。
予測などできるはずもなく,
ましてや自然の法則を見出すこともできん。
でも終わってみるとそれなりに形にはなってる。
テキトーに投げ込んでも形にはなってる。
上のトルコライスや生け花みたいなもんだ。

さて,家裁の調停
離婚訴訟をするためにはまず調停
調停前置主義という。
一度は何かを誓い合った仲(・・だろう)から,
第三者を入れて話し合いませんか,と。
どれほど効果があるかどうかは知らん。
調停委員
人生経験豊富そうな男女のペア。
中小企業のオーナーとか地元の名士みたいな人が多いみたいだな。
離婚経験が一度以上あることは資格要件ではないだろうが,
それなりに話を聞いてくださる。
で,調停がまとまると若干上の方からエールを送ることが多い。
新型コロナが流行前は肩をバシバシ叩いて,
「次は面会交流!」とかいう調停委員がおったり。

そういえば,
今は積極的に受けていないけど離婚の協議,調停,訴訟が一番多かったな。
離婚の関係は最初に訴訟まで進むか,協議が調停かが何となくわかる。
それなりに相手の性格を知悉しているからだろう。

いろいろ考えさせられる,
家裁近くのトルコライス♪

所有者不明の土地(1)

所有者不明の土地を解消するための法整備が進んでいます。
何でも明確するのが流行っているようです。
不動産登記簿は一般に公開されております。
で,登記簿の権利部(甲区)の権利者その他の事項を確認すると,どこの誰が所有者かがわかります。
マンション買ったらナントカ工務店から,売ってくださいと手紙が来たりします。
これは,登記簿を確認しているのですね。

所有者は登記簿を確認すればわかるのに,所有者不明。
ここでいう所有者は登記名義人のことです。
登記上の所有者はとっくに亡くなっていて,相続が何回かあって,現在は多数人の共有というパターンが多いです。
単に登記簿上の住所に住んでおらず所在不明という場合もあります。
たまに,「隣接地の所有者をご存じの方はご連絡ください。薄謝進呈。」と書かれた看板をみることがありますが,あれも所有者が不明の土地なのでしょう。
多くの場合は,相続登記が未了の場合です。
相続人が明らかで特に問題がないと考えられていた場合,家督相続が行われていた時代にもあったようです。
相続人が多数で誰も相続登記することを言い出さない場合にも起こりえます。

実際の所有者が不明ですと,土地取引や公共事業が円滑に進まなかったり,
適切な管理が行われず,荒廃したりします(雑草が茂ったり不法投棄物が放置されたり)。
空き家問題ほどの悪影響がないとしても,何らかの法整備が必要な分野でした。

そこでできた法律が,
所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」(所有者不明土地法)です。
この法律は所有者不明土地の円滑な利用を進めるための法律です。
併せて不動産登記制度の見直し(相続登記や住所変更登記の義務化・簡素化等)も行われました。
所有者不明土地は,法律に定義があり、
「所有者の全部または一部を相当な努力を払って探索しても確知することができない一筆の土地」をいいます(所有者不明土地法2条1項)。
相当な努力が払われたといえるかどうかは,施行規則1条1号ないし5号の通りです。
要するに,所有者を辿ることができるところまで辿ったかどうか,
で決めるようです。

大阪歴史博物館 ♪

電車の中釣り広告で,
あやしい絵展というのがあるのを知って観に行ってきた。

あやしい絵展 公式ホームページ


電車の中釣りは私の貴重な情報源。
タイムリーなネタが満載です。

さて,あやしい絵
世に知られた絵の3分の1ぐらいはやや怪しい沿革を持ってる。
人の情念が澱んでいるのですよ・・
今回の展示は知って楽しむ怪しさもあるが、
見て楽しむ怪しさだな。
冒頭の絵は橘小夢(たちばなさゆめ)の安珍と清姫
巻きついてますな。

夏の夕涼みにはちょうどよい絵がたくさん
場所は大阪歴史博物館
大阪城と大阪家庭裁判所のすぐ近く。

青木繁もあったな。
日本の神話の絵が多い。
黄泉比良坂(よもつひらさか)

黄泉比良坂と八咫烏 : クラシック音楽とアート


彼岸と此岸の境の坂
お盆らしい絵
黄泉比良坂は島根にあるらしい。
坂を上ると帰り道はない、
と言われているかどうかは知らん。

次も橘小夢
これは水魔
うん。エロティシズム。

金色ノ鮒 [The Fish of Gold] Ⅱ: 橘小夢の「水魔」の疑問、無事解決。

関係ないがこれはフュースリーの夢魔
デトロイト美術館所蔵

夢魔 (絵画) - Wikipedia


美女と異形の存在
どうやら洋の東西を問わないらしい。

安珍清姫の絵がたくさんあったな。
清姫が大蛇に化けて安珍を焼き殺す話で、
和歌山の道成寺に伝わる話。

あと幽霊とか怨霊の絵もたくさんありました。

・・しっかし、
中年男性の幽霊の絵って少ないな。

空の時計

空の時計

東大阪市
町工場が多い土地だ。
モノづくりの町として有名で世界も驚く技術や製品が生まれる土地。
私は用事があってたまに行くんだけど,いろんな人がおるな。

この前は正面から
自転車に乗ったランニング一枚のご老人が走ってきた。
鬼気迫る漕ぎ方のわりに自転車は速くない。
周囲に怜悧な眼光をまき散らして何かを叫んでる。

「~陛下の」「皇国」「~万歳」・・

前時代的なフレーズ
その軍国主義的な空気が私を遠ざけた。

鳥肌実中将の30年後みたいなご仁や。
(鳥肌実→演説家、お笑い芸人)

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聞くと地元では有名人らしい。

私の子供の時分を思い出したな。
こっちに来て私は祖母の家に住んでた。
田舎であったが、繊維工場がたくさんある土地だった。

私には全てが新鮮だった。
テレビが家庭にあり、都会に行けばマンションやビルもあった。
高速道路も整備されていた。

当然ながら終戦から随分時が経っていた。
当たり前だが戦火の煙など残滓すらない。

その頃の思い出だ。

近所に工場があり,正午と終業時に時報が鳴った。
今も地方に行くと町内放送や時報がある土地はある。
珍しくなったけどな。午後5時に蛍の光が流れたりする。
昔のパチ屋みたいや。
近畿地方でも田舎の方に行くと原爆投下の時刻に町内放送が流れて,
黙禱することもある。

工場の終業を告げるのはけたたましいサイレンだった。
このサイレンが鳴ると、たまに軍服と軍靴、ヘルメットの老人が玄関に来た。
そして言ったのだ。

「敵機襲来!退避せよ」

すると割烹着を着た祖母が、「全員退避しました」と真面目に応対し最敬礼したのだ。

「よし、お前も急げ」

老人は門扉を閉めて去った。

私は襖を開けて一部始終を見ていた。
珍妙ないでたちの老人もおかしかったが、それに応対する祖母も、当時の私にはたいへん滑稽に映った。

老人は近所の魚屋の隠居だった。
工場の終業のサイレンを聞くと、家族が止めるのも聞かず近隣に空襲がきたとふれて回るのだ。

「ご病気なのよ。面白がってはだめよ」

祖母は割烹着の裾で目頭を押さえていた。

今となってはずいぶん昔のことだけど。

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写真は飛行時計
戦時中のものや。
SEIKOが第二精工舎だった頃のもの
12時位置,「12」と「時」の間にスモールセコンド(秒針)がある。
時計を振ると僅かだけど動く。
これは手巻式時計で6時位置のリューズを巻いて動力を得る仕組み。
すでに故障して巻き上げることはできないから,今動く動力が蓄えられたのは戦中ということになる。

祖母の夫は特攻隊で鹿児島の知覧にいた。

今日は終戦の日、である。

関西は旧盆

ここ最近は雨のせいか蝉の声を聞いてない。

数珠を操るような生命力あふれる蝉の声
アスファルトの照り返し
眩い白さの夏雲
それが大阪の夏なんだけどな。

今日からお盆らしい。
私は特にお盆特有の習慣がないのでいつも通りです。
私が働き始めたことろは,お盆には帰省する人がそこそこいた。
だんだんとお盆に帰省する若い人は減ってきたな。
最近は新型コロナのこともあって,その傾向が顕著だな。

まだ事務所ホームページも公開していないし,一般からの問い合わせはないやろな。
何かあったら直接,連絡ください。
事務所電話は一応転送電話にしております。

弊所の文字フォント

DFP金文体W5 TrueType

ようやく名刺ができまして人に差し出す機会も増えました。
最低限度の情報しか書かれていない簡素なものですが,
事務所名の字体に目がいくようです。

金文体といい,中国戦国時代の酒壺に刻まれていた文字をアレンジした字体です。

もともとの字体は解読困難な象形文字のようです。
これは弊所の設立と運営を手伝ってくださってる顧問の趣味です。

私も気にいっております。

さて,文字フォント(タイプフェイス・書体とも)
法的保護の局面では難しい問題があります。
著作権法,意匠法,不正競争防止法,そして民法・・
文字フォントには法的保護は認められないのが原則です。
文字は物事を伝えるための伝達ツールだからです。
絵画の絵具,彫刻の石のような位置づけ。ただし争いあり。
特定人に独占的に使用させるべきではないということが主な理由です。
しかしこれも「書」となると話は違ってきます。

蘭亭序

これぐらいになると美的要素が顕著で著作物性も問題ない。
王羲之の書の写しは,同じ「之」でも異なり,書いた人の個性が強い。
※現在も著作物性が認められるわけではありません。

昭和書体株式会社 闘龍書体

昭和書体株式会社これはアニメ鬼滅の刃で使われていた文字フォント
運筆やかすれ等に個性が認められます。

印刷用書体に著作物性が認められるためには,
従来の印刷用書体と比較して顕著な特徴を有するといった独創性を備え,
それ(フォント)字体が美術鑑賞の対象となりうる美的特性が必要とした判例があります。

文字は伝達ツールで,情報伝達機能を発揮する必要があります。
著作物性が認められるのは限定的でしょう。


字体そのものの美しさか,
字体が伝えようとしている概念なのか・・
そのフォントで書かれたものを見て何を感じるのか,
ということでしょう。


顧問契約と守秘義務

おはようございます。
私は住まいがずっと大阪で司法修習も大阪でした。なので大阪弁護士会や大阪地裁には馴染みがあったりする。
大阪はええな。
昔は商売してる人らの2月8月は暇とか言われていた。いわゆる,ニッパチね。
今は知らんし職種にもよるやろけど。で、暇なときは既存顧客へのサービスと勉強やな。
これは弁護士の仕事にも当てはまる。弁護士の勉強はそのまま仕事につながる。役立つ日に備えてがんばっていこ。

最近,顧問はやってるかと尋ねられる。
うちは一般的な募集はしていない。興味がある人は個別に聞いてください。
法律事務所の顧問というと会社のイメージがある。
今の顧問先は会社もあるけど,個人と個人事業者が多い。
個人の場合は月に1回程度,事務所に来ていただいて話をさせていただいたり,電話やメールで話をしたりしている。
月に1回の来訪を楽しみにしてくださってる方も多い。
それとか会社の代表者だけど個人と顧問契約をしてくれている場合もある。
関心を持たれている事柄とか,会社の経営に関することとか,プライベートで何かやらかしたっぽいときとか・・
いろいろ相談を受ける。法律以外のことは私に相談しても解決せんけどな。
これは弁護士が守秘義務を負っているから気兼ね得なく話せることも関係するんだろな。
弊所は関わり方も柔軟に対応するので,なんでも言ってみてください。

お祝いありがとう!

陣内法律事務所の開所祝いに、陣内弁護士が以前在籍していた事務所の事務員さんが祝福に来てくれました。

きれいなフラワーアレンジメントをいただき、ランチには美味しいお蕎麦で楽しい時間を過ごしました。

陣内弁護士の益々のご活躍を期待して👏 👏 👏 ❣

(陣内)
みんな,遠いところ来てくれてありがとう。
来てくれて本当に嬉しかったです。
私も弁護士登録して最初は何もわからんかった。
思えば,事務員さんに育てられたようなもんです。

それと小林さん
私が前の事務所にいた時からお世話になっている方で,開業準備時点からいろいろと手伝ってくださってます。
自分一人でできることは知れていることを実感しました。皆さんのご多幸を祈念しつつ・・
今後ともよろしくお願いいたします。

ちなみに・・
わかっているとは思いますが・・
念のため申し上げておきますと弁護士陣内優一は右から2番目です。
小林さんの方が,私よりも外見上,折り目正しい。
写真を撮るとは思ってなかったから,急いでシャツ着てネクタイを巻きました。

大阪の商人さん

天神橋筋商店街

弊所の商人支援
何をするかはまだ構想中です。
商人ってのは商法に規定があって,自己の名をもって商行為をすることを業とする者をいうらしい(商法4条1項)。
で,商人が行う売買などの商行為は一般人の取引と異なる場合があります。
ちなみに会社が事業のために行う行為は商行為です。

法律上の規定はともかく,弊所の商人支援の商人は,あきんど,の方がしっくりきます。
大阪の商人さんらの人情と商魂 好きなんですよ。
事業の名称や由来,歴史なんかをお聞きすると,夢とか信念,情熱が伝わってきます。
これは事業も人と同じで生まれてから消滅するまで,多くの人と関わり,付加価値を提供するからでしょう。
私もこうして事務所を構えることになり,その思いが少しづつではありますがわかるようになった気がします。
少しづつですが,話をしていきたいと考えております。
弊所が提供できる付加価値についても随時。