カテゴリー: 未分類

法律による行政

今日は,事務員さんもおらん。
書面を書いて裁判所の本屋に行って,
西天満界隈をパトロールしてきた
特に異常はなく平和なもんだ。さらに天気も良い。
このご時世,なかなか旅行もいけない。
モクズガニハンターとして用水路でも回ろうか。
捕まえ方のコツをつかんだな。

30分で10匹はかたい。旬もそろそろ終わりだな。
ちなみに事務所近くの堂島川にもモクズガニはいる。

帰ってきて寛いでいると来客があった。
私が前にいた事務所の近所の先生だった。
私が弁護士になる前から何かとお世話になっていた先生で,
事件の紹介もしてくださった。
ちょうど同じタイミングで事務所を独立した。

確か行政法や知財の事件に強かったはず。
私と違って弁護士10年,
満を持して独立されたのだろう。
私が行政法と関わるきっかけともなった先生で,
学者のような論理的思考を持っておられた。
多分,一気に畳みかけるような書面を書くんだろな。
詳細は知らんけど。

行政事件の分野
これは何件かやってる。
しかし,大学に教えに行ってる関係で,本や判例を読むことが多い。
訴訟になると分類は民事訴訟だけど,
やはり相手が国や地方公共団体ということもあって特殊だな。
行政に関する依頼はあまりない。
でも行政との関わりが避けられない職種の人からの依頼はたまにあるな。
行政との関係で,
許可・特許・認可・届出・その他
また定期的にやり取りをしなければならない職種だったり,
行政に首根っこをつかまれている職種だったり・・
事件として受けるかどうかは別として,
行政法の知識は有益だ。尋ねられることも多いし。

他の事案より,行政関係の事案では,
法律の解釈論を考えることが多い。
まずは行政の行為(行政がやろうとしている行為を含む。)の法的根拠を探す。
法律による行政の原理というのがあるけど,
まずは根拠が必要。
法律に根拠があれば,行政の行為が法的に正しいのか,
法律を読んで考える。
なければ,行政指導の場合が多いけど,
そもそも許されるかを考える。

行政事件をやっておられた先の先生が,
理論や解釈論に強いのには理由があると思う。






協議も訴訟も手段の一つ

自身の利益や権利を害されたり,
脅かされたり・・
生きていればいろんなことがあります。

全身全霊で抗い,声を上げる。
泣き寝入りはしない。
そんな決断をした方からの相談。
縁があって私の事務所に来てくださったのですから,
私も全身全霊で応援しますよ。
法的な面で。

よく「訴訟することにした。」と言われることがあります。
確かにいきなり訴訟もあります。
ですが,まずは弁護士が代理人となって協議を行うことが通常です。
これはあくまで話し合い。
弁護士が代理人に就きますと,法的な主張を行います。

一般的なのは,「あなたは,法的に私の依頼者に~円を支払う義務があります。」という主張。
この「法的に」の部分を聴き取った事実を基に構成するのが,
私の仕事です。私には権利があって,相手には義務がある~♪

相手さんも納得して支払いが可能であれば,
応じてくれます。
言い分もあるでしょうし,認識の違いもあります。
協議が成立しなかった場合は,通常は訴訟に進みます。
訴えの提起や調停の申立て,です。
裁判所を交えた話し合いをして,
最終的には判決で結論が出ます。

紛争の真相はわからないけど,
裁判官が証拠に基づいて権利があるかどうかを判断してくれます。

協議も訴訟も紛争を解決するための手段です。
どの手段がよいかは,
見通しを考えて選択する必要があります。

事実関係をお話しください。
私の方から最善の提案をさせていただきます。

大阪・堺は商人の街♪

日が落ちると秋っぽい風が吹く。

先日は大阪地裁堺支部にいった。


堺は言わずと知れた大阪の政令指定都市。
堺と言えば,
千利休
水ナス
芥子餅
くるみ餅
打ち刃物
古代人の墓
線香とタオル・・

全国的に知られた特産品の類は大阪市より多い気がする。
地裁の堺支部,以前は趣(古い)がある建物だった。
建て替えてとてもスタイリッシュ(無機質)になった。
私は趣のある裁判所が好きだな。
事務所で商人支援とか言ってる以上,
堺の地を踏むと何となく身が引き締まる。

タイトルとは関係がないけど,
私は司法修習生の時によく堺にきた。

堺は大阪刑務所と少年鑑別所があることでも有名。
いずれも住宅街の中にある。ぽつんとな。
外から眺めると人がいる気がせず,
落莫とした佇まいの建物だ。
私も司法修習生の時はよく足を運んだ。
今は知らんけど,鑑別所には飲料の自販機があって,
少年に差し入れて渡すことができた。神戸の鑑別所はダメ。
「まあ,飲めよ。」とな。
テキトーな雑談から始めて,いろいろと話をしていく。
私が修習生の時に指導を受けていた先生は,
人への興味と関心が強かった。
これは弁護士の仕事で結構,重要なこと。
少年は関心を向けられていることが嬉しいらしく,
心を開いていたな。
現場を見て当事者と話をすること。
その上で,
少年事件の意見書は資料を参照することなく一気に書き上げていた。
裁判官に知っておいてほしいことが,
自然と浮かんでくるらしい。
書き上げた書面には,言い知れぬ威があった。
言い分や関係がある事情,そして事実
見聞きした者にだけわかる具体的な事実
これを法的に主張する。
その主張が当時の私には輝く礫のように感じられた。

修習生の指導担当になる弁護士には,
それなりの理由があるんだな,と。

ま,とりあえず真似でもしてみるか。

まるはのかつ丼


南海堺東駅西口前の信号を渡ってすぐ。
ここはかつ丼だけの店
卵とじなんだけど,出汁がポイントだな。
急いで昼食を食べて,地裁堺支部に。
そのあと鑑別所に行く。
それほど昔の話ではないけど懐かしく感じる。

私はのんびり食べるのが好きだけど,
当時は3分ぐらいで食べていた。



法人格の独立性

法人格否認の法理は,
株主と会社の関係が密接なケースで,
法人格の独立性を形式的に貫くことが正義に反する特定の事案で,
会社と背後の株主を同一視する法理です。

要するに,
特定の場合に会社に対する責任を背後の株主に追及する法理。
裁判例を調べていると,子会社の責任を親会社に追及する例もありました。
根拠は会社法3条(会社は、法人とする。)とされることが多いようです。
以前は民法の権利濫用の禁止を根拠として挙げられることもありました。

いずれも根拠が一般的抽象的です。
個別具体的な法律の規定では妥当な解決をみない場合,
理念や社会常識から解決を導き出す法理です。
これは最終的には裁判官の判断に委ねられます。
判例や裁判例の集積がある分野ですが,
最後の手段として主張されることが多いようです。
しかし,会社と株主は別です(会社法104条・株主の有限責任)。
法人格否認の法理はあくまで例外的な位置づけで,
会社に保証人でもない限り,株主は責任を負うことはありません。

前置きが長くなりました。
私は弁護士になって今年で3年目ですが・・

訴訟で法人格否認の法理を主張したことが1回
法人格否認の法理に反論したことが5回(うち3回は訴訟)あります。

結構,人から驚かれます。

教えに行ってる大学の学生に話しても同じ反応。

「(法人格否認の法理は)そんなに主張されるもんなん?」

私も未だに同じ考えです。
簡単に認められると,
何のために会社に固有の人格(法人格)認めているんだ,
ということになります。
法人制度の建前や先にお話しした株主有限責任です。

法人格否認の法理には2つのパターンがあります。


法人格の濫用(法人を不当な目的のために利用した場合)
法人格の形骸化(法人とは名ばかりで個人営業の場合等・子会社が親会社の一部門の場合)
いずれも法人格の独立性を貫くことが不当な場合です。

私が見たのは全て後者の形骸化事案です。
もっとも,形骸化事例には,法人格の濫用とはいえないものの,
不当に利用する意思が感じられる例もあります(形骸化しているから濫用した)。
当事者の言い分を聞いていますと,
「オーナー(背後の株主)がやったようなものだから,当然,責任も負うはずだ。」といいます。
この言い分を法的に構成したものは法人格否認の法理ということになります。


あくまで例外的な法人格否認の法理
しかし,多くの企業が法人格を否認されて責任を追及される危険をはらんでいます。

会社=企業オーナー(背後の株主)

原則と例外が逆転しています。
裁判所の判断が示されたものはまだありませんが,
形骸化事例の中に予防法務のヒントがあるとみています。